手塚治虫の真骨頂。宿命を乗り越える勇姿と、癒しの困難さを描くストーリー
『どろろ』は、手塚治虫による
日本の少年漫画。
『週刊少年サンデー』(小学館)にて
1967年35号から1968年30号まで
連載された後、『冒険王』(秋田書店)
にて1969年5月号から10月号まで
連載された。
戦国時代の日本を舞台に、
妖怪から自分の身体を取り返すべく
旅する少年・百鬼丸と、
泥棒の子供・どろろの
戦いの旅路を描く。
by wikipedia

ストーリー
父親の権力欲によって、赤子の頃に鬼神に身体を分散して捧げられた百鬼丸。
身体中が欠けた百鬼丸は、存命は困難とされ川に流されるが、偶然ひとりの医師に拾われる。
カラクリの身体を与えられた百鬼丸は、たぐいまれなる霊力と精神力によってカラクリを使いこなし、自身の身体を取り戻すため、妖怪退治の旅にでた。
百鬼丸は道中、元盗賊の子供「どろろ」を偶然助ける。
どろろと旅をする中で、百鬼丸は次第に人間らしさを取り戻していくが……。
なぜ作品なタイトルが「百鬼丸」ではなく「どろろ」なのか?
【裏設定】
当初の設定で身体の48ヵ所が
妖怪にわけられている。
(アニメでは12ヵ所)
百鬼丸は、この妖怪達を殺せば
身体の部分が戻ってくるが、
どの妖怪が自身の身体を持つのか、
持っていないのか、
戦ってみないとわからない。
百鬼丸は、並外れた精神力で
カラクリを操り、身体を動かして
妖怪と戦っているが、身も心も
負担は積み上がっていく。
実は、どろろは、妖怪が百鬼丸から
奪った身体で作った子供だった……。
百鬼丸は選択を、迫られる。
どろろを殺せば、すべての身体を
一気に取り戻せる。
妖怪から取り戻すには、果てのない旅を
続ける事になる。
未完のストーリーながら、強烈な設定が秘められた作品である

50年以上前の漫画ながら、未だに漫画好きの間では、好きなキャラクターに不動の一位を誇る伝説の男。
設定の過酷さと、戦いの残酷さのため当時連載中止となったとの事だが、
2019年、浅田弘幸のイラスト原案によって再アニメ化。
百鬼丸が身体と心を取り戻す過程。
なぜ父親は、子供を捧げたのか。
戦国という時代の残酷さ。
登場人物達の心情が、繊細に描かれなおした作品となっています。
