王さまの花

ある北の国……。
この国の王さまは、年老いていました。
国には、三人の王子がいました。
どの者も賢明で、優しい王子。

でも、王さまは、ひとりを決めなければなりません。

王家には、王さまだけが見る事ができる秘密の花があります。

王さまは、三人の王子にいいました。「『王の花』は見せることはできない」
「お前たちは『自分だけの花』と確信できる花を見つけてこい」
「それが『王の花』かどうかを見極めよう」

王子たちは旅立ちました。

ひとりは、東の未開の土地へ
ひとりは、西の繁栄の土地へ
ひとりは、南の森林の土地へ

……一年後。

東の王子は、傷だらけで
西の王子は、ボロボロで
南の王子は、泥だらけで

戻ってってきました。

東の王子は言います。

「この花は、辺境の山あいの崖に一輪咲いていた誰も見たことのない花」
「これこそが『私だけの花』」

西の王子は言います。

「この花は、最も美しく咲くように調合された花」
「私の持ちうる宝石すべてと交換して手にいれました」
「これこそが『私だけの花』」

南の王子は言います。

「この花は、美しいがこの国ではありふれた花です」
「でも、…………………………」
「………………………………」
「………………………………」

「これこそが『私だけの花』」

すべての王子は、傷だらけ、ボロボロ、泥だらけでがんばりました。

しかし、その場の全ての者は、南の王子が王に相応しいと気が付きました。

南の王子は、いいました。

「この花は、美しいがこの国ではありふれた花です」
「でも、私は森へ入り、種を見つけました」
「土をたがやし、種を植えました」
「毎日水をやり、世話をしました」
「そして、咲いたのがこの花です」

「これこそが『私だけの花』」

答え



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